2代主任 上田 智先生メッセージ

川崎医療福祉大学医療情報学科教授 上田 智
(S57~H3 臨床検査科主任教授)

川崎医療短期大学は私にとりまして開学以来短大教育に関与し、初代学科主任の佐々木先生が国立大学教授で転出された後を受け継いで学科主任として皆様方の教育責任者として皆様と共に歩んで参りました。短大は私にとりましては、正に私の青春そのものであり、典型的な管理教育の先頭に立ち頑張って来ました。生徒の皆様方は色々不満もあったとおもいますが、私の信念として管理教育を目指して走り続けた過去でした。それは恩師柴田先生の薫陶を受けた弟子の一人として当然の事でした。佐々木先生も柴田先生の門下生として思いは同じであったと思います。

入学式終了後から始まる基礎実習の辛さは想像以上のものです。床の磨き方から、天秤実習、ガラス細工実習、洗い物実習と続き最後に宿泊訓練で基礎実習が終了し正規の授業が始まります。授業開始までの基礎実習で意識改革を行い臨床検査技師としての精神を注入された生徒はその後国家試験の合格率も100%の好成績を挙げ、名実共に日本を代表する臨床検査技師養成施設となり、卒業生は社会で高く評価されることになります。

その成果は就職時に川崎の卒業生を是非との求人が大学に殺到した嬉しい悲鳴にも似た現象として教員・生徒ともに味わうことができ幸せでした。

臨床検査科の基礎作りに精力を注がれた初代学科主任の佐々木先生の功績は高く評価されるべきものです。

その後世の中は大きく変化し臨床検査科の苦難の時代が始まります。それはロボットが臨床検査技師に取って代わったことであります。ロボットで代行できる部門は全てロボットが技師に代わって働き、技師の需要が極度に減少しました。

この対策としては、自動化時代、機械化時代に技術リーダーとしての役割を果たすことのできる新たな人材の養成です。短期大学は4年生大学に改革し、大学院修士課程を終了したリーダーの誕生を世の中は求めております。

生涯学習で実力ある専門家に成長することを望んでおり、将来は大学院修了者による診療支援部門の充実に力を注がなくてはならないと思います。

コメディカルスタッフの一員として医師、看護師、薬剤師集団と対等に役割分担が可能な専門職に成長することを願っております。