恩師・教員からのメッセージ

『自己紹介(母校の教員になって)』
迎(むかえ)由利子

川崎医療短期大学 臨床検査科
迎(むかえ)由利子
(旧姓:西川)
平成14年3月卒(27期生)

27期生の迎(むかえ)由利子(旧姓:西川)と申します。2009年4月より、臨床検査科の助教として川崎医療短期大学に戻って参りました。現在は、1年生の解剖組織学や2年生の形態検査学の実習に加わっております。

川崎医療短期大学卒業後、岡山大学に編入学し、修士課程・博士課程を経て今年3月に学位を取得しました。大学院生時代は、大学内の様々な講座(アンチエンジング食品化学講座、ナノバイオ標的医療イノベーションセンター(ICONT)など)で技術員・研究員として働きながら、夕方から自分のテーマの研究に取り組むという生活を送っていました。短大卒業後7年間はずっと研究ばかりで、臨床の経験がゼロ!ということで、現在、週2日ではありますが病院で実習をさせていただいており、現場の厳しさ・忙しさを痛感しております。また、実習などで学生から質問を受けるたびに、身の引き締まる思いがします。

これから「教員としてのやりがい」を自分なりにしっかりと確立していきたいと思っております。笑顔で頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


『玄米飯弁当とフィットネス』
土井 和子

川崎医療短期大学 臨床検査科
土井 和子

皆さんお元気ですか、如何お過ごしでしょうか?最近私はお弁当持参を2年近く続けています。それも玄米飯の弁当です。私の日常は6時過ぎに起き、体重測定とその日の敏捷性などから、体力年齢を測定しています。次はお弁当作りです。写真のように定番は黒豆玄米飯を入れたものです。玄米と黒豆は洗って(塩一つまみを加えて)、10時間前後(半日)水に漬け炊飯器タイマーで出来上がるように前日にセットしておきます。玄米炊機能のある窯では水の目盛その他はそのままで、ないものでしたら、水は多めにしてください。炊きあがるとよく混ぜ、黒ゴマ塩を加えてもいい。塩加減は適切に。加えた方がおいしいですが、血圧高目の私は気にしています。1食ずつ弁当箱で型押ししたご飯をラップに包んで(蒸気を封じ込める)、荒熱を取って冷凍保存します。レンジ解凍で、いつでも美味しい黒豆玄米ご飯が食べられます。もちろん炊きたては最も美味しいです。おかずは肉または魚類と野菜です。写真は海老チリと野菜の浅煮(漬け)です。簡単ですから、主菜の作り方を紹介します。

海老は殻をむき、背ワタをとる。長ネギ10cm(または玉ねぎ1/6)は荒みじん切り。耐熱ボールに調味料Aを入れ混ぜる(混ぜるとだまになりにくいそうです)。グリンピース(下ゆでして、冷凍しておく。無いときはピーマンでも可)大2とネギを入れ、エビを上に乗せ、ラップを容器の両端約1cm開けて掛ける。電子レンジ600W、2.5分加熱し、取り出して混ぜると出来上がり。野菜と詰めればお弁当完成です。

そのほかに昨年秋からスポーツジムで水泳などを始めました。最初は体が痛くて辛かったのですが、次第に慣れて、徐々に運動が楽しくなっています。今では短大6階の部屋までは階段を昇降しています。階段歩行は結構いい運動になり、ちょっとした事をコツコツとするのがフィットネスということが分かりました。おかげで、外見すっきりとした感じです(写真はどうでしょうか?変りないかなぁ)。欲を言えばもう少しの減量と筋力付けをしたいのですが・・・。その結果、実習の半日立ちっぱなしは少々楽に感じ、スカートのウエストを詰めました。運動は持続が大切ですので、楽しんで健康維持に励もうと思います。では、またいつか元気でお会いしましょう。

お弁当 【海老チリの材料(1人前)】
 海老:4~5尾
 グリンピース:大匙(大)2
 長ネギ(玉ネギ)10cm:荒いみじん切り

【調味料A(耐熱ボール)】
 ケチャップ:大1.5
 豆板醤:小1/4
 にんにくみじん切り:小1/4
 塩:小1/4
 ごま油:小1
 カタクリ粉:小1/2
 酒と水:各小1を混ぜる。

『母校の教師となって』
野田 幸代

川崎医療短期大学 臨床検査科
野田 幸代(4期生)

思いがけず臨床検査科併任講師の推薦を受けて学生から先生と呼ばれる立場になり、早2年が経ちました。私達が学生であった頃の先生といえば佐々木先生、原因は様々叱られたことしか記憶にありませんでした。しかし、自分自身が当時の先生の年齢をはるかに超え、他人の子供に対して一生懸命叱ってくれるほど情熱を持った先生は、なかなかいないことにも気がつきました。

大学全入時代にゆとり教育の中で育った最近の学生は、時代が違うことを承知でも驚くことばかりです。めざましい医療技術の進歩とは逆に、カリキュラムの改正による実習時間の短縮や国家試験の出題形式の変更など、教える側の対応も年々大変になっています。

そんな中で、厳しい中にも愛情あふれた佐々木先生に、少しでも近づくことが出来るよう努力していきたいと思っています。


『川崎医療短大臨床検査科同窓会に寄せて』
佐藤 彰一

川崎医療短期大学 臨床検査科
佐藤 彰一

川崎医療短大の入り口にかなり大きな黒松がある。その下に立派な自然石が置かれているのに気を留められる方は少ないと思う。この自然石は川崎医療短大臨床検査科1期生が入学したときに微生物学を教えられていた仲田包著先生が短大を去るにあたって記念として贈られたものである。仲田先生は創設時に教職員すべてが一心不乱に様々な難題に取り組んでいる困難な時期に、常に明るく苦労をしていることを感じさせない性格で周囲を和ませていただいておりました。私が本学に就職した年に仲田先生は還暦を迎えられており、大変に高齢な方という印象でした。しかし、この私がその年齢となり、その当時の仲田先生を振り返ってみると総社市の豪渓から毎日自転車で通ってこられた体力、小さなことにこだわらず前向きな姿勢をとり続ける気力が今の私に同じようにあるかというと自信はありません。

仲田先生ばかりでなく佐々木匡秀先生をはじめとする臨床検査科の教員の方々は創設時から現在に至るまで病気による長期入院等はほとんどなく、健康な状態で教え続けられております。また、学生の方々も若いということもあって在学時にほとんど長期の入院はありませんでした。夜遅くまでの基礎実習、病院実習、さらには卒業時の国家試験への猛勉強と学生の方々と教員が一緒になってやってきたのも、まさに健康であるからこそ、成し遂げることができたと思います。建学の理念にも『人をつくる、体をつくる、深い専門的知識を身につける』とあり、どれが最も大事という訳ではありませんが、体をつくることをないがしろにして明るい未来はありません。同窓生の皆様におかれましては健康に留意されんことを心よりお祈り申し上げます。

ところで冒頭に黒松のことに触れましたが、短大の坂の下には真竹、中ほどには孟宗竹、様々な種類の梅と皆様が在学されていた松島キャンパスには『松竹梅』がそろっていることは良く知っておられることと存じます。松竹梅のそろっているキャンパスは2月、3月に梅、4月に桜と最も輝く季節になります。是非キャンパスに訪れていただきたく存じます。






『アフリカと顕微鏡と同窓会』
下田 健治

川崎医療短期大学 臨床検査科
下田 健治

同窓会ということで思い出されることは、今から十数年前に本学科の小郷正則先生の働きかけによって会員の皆さんから寄付をいただき、中央アフリカ共和国の検査室に通常の電源とミラーの両方を使用できる顕微鏡を2台寄贈していただいたことです。顕微鏡は使わないときには、検査室の金庫に大切に保管してありますのでご安心ください。調査で村を訪れ、顕微鏡で寄生虫、特に皮下に寄生しているミクロフィラリアの動いているところを村人たちに見せたときの驚嘆は、当の本人よりも私のほうが感激し、近年の日本人には滅多にみられないアクションに驚いたものです。その節は大変ありがとうございました。会員の皆様に改めて厚くお礼申し上げます。

私が初めて寄生虫調査団の一員としてアフリカを訪ねてから、今年でちょうど20年になります。その間11回渡航し、当初は一度でいいから寄生虫感染症が蔓延している熱帯地域、それも発展途上国で、思いっきり貧しいところというわがままなことを望みながら、行く機会を得たのが世界の最貧国の一つ、ほぼ赤道直下にある中央アフリカ共和国でした。一度の想いが病みつきとなり、2桁の渡航回数となってしまい、私の人生で最も影響を与えた経験の一つとなりました。私が例年訪れた村は、首都の西方約430kmにある村で、日本の歴史で言えば弥生時代に当たる集落です。そんな村の中央を貫く赤土の道を猛スピードで走り抜ける4輪駆動車、そしてけたたましいエンジン音を残して走り去る日本製バイクなどの約2000年のタイムスリップは、村人たちにいったいどのような影響を与えるのでしょうか。今でも時折思い出すのは、木を焼く焦げ臭いにおい、真新しい酸素が湧き出るようなひんやりとした朝の風、灼熱の太陽で焼け付くようなアフリカ横断道路をひたすら歩く現地の人々、この20年で増えたものといえば無邪気に遊ぶ子供の人数だけ、そして今日もまた、熱気のこもった埃っぽい街に、昼間の灼熱の名残を引きずるように寝苦しい夜がマラリアの媒介蚊とともにやってくる。

話は一転して、21世紀の日本、皆さんの母校の教育について少々。創立から30年余り、入学してくる大半の学生は、18歳の若者であることは今も昔も変わりませんが、教員は少なくとも、あれからそれだけの歳月を加えた年齢になりました。

最近、大きく変わったことは、入学試験の回数が増えたことです。AO入試(臨床検査科は実施していません)、特別入試、推薦入試、一般入試(前期)、一般入試(後期)の5回の入試がほとんどの学科で行われています。そしてもう一つ。本学は創設以来、学年制で教育を進めてきましたが、平成21年度入学生から単位制とすることになりました。また時期を同じくして、すべての学科は時代の要請に応えるべくカリキュラムを刷新し、新生川崎医療短期大学としてスタートを切ります。これからは、ますます卒業生の力が母校の発展の鍵となると思います。今後とも皆さん方のご助力をよろしくお願いします。